「しろまる最北日記 横浜から稚内へ就職したとある会社員の、愛すべき最果て移住生活」は、川崎生まれ横浜育ちの著者が、就職をきっかけに北海道最北端の稚内市に移住した体験を描いた電子書籍コミックです。2024年6月28日に発売され、BOOK☆WALKERなどの電子書籍プラットフォームで配信が開始されました。
都会育ちの著者にとって、稚内での生活は驚きと発見の連続でした。広大な土地に距離感が狂い、ローカル線事情も都会とは大きく異なります。
コミックでは、北海道あるあるとして、BBQ好きで何かあるとすぐに肉を焼く文化や、ゴキブリが珍しいため“ダブルスーパーレアな生き物”扱いされることなどが紹介されています。
また、冬の風物詩である流氷や、ドライブ好きにおすすめの絶景ロードなど、観光情報も盛り込まれています。さらに、夜道に現れたシカと接触し、社会人初ボーナスが修理代で消えたという悲しいエピソードも語られています。
本書は、地元・北海道民はもちろん、北海道やご当地あるあるに興味がある方、地方への移住を考えている方にとって参考になる一冊と言えるでしょう。
電子書籍版には、描き下ろしエピソードとして、セイコーマートを取り上げた「最強のローカルコンビニ」と、著者が就職前にアルバイトで北海道を訪れた時の体験を描いた「知床過去編」が収録されています。
「しろまる最北日記」は、都会と地方のギャップをユーモラスに描きながらも、地方移住の魅力をリアルに伝えてくれる作品だと思いました。
著者の白丸あすかさんは、自身の経験を通して、北海道の文化や自然、人々の温かさを丁寧に描写しています。特に、ローカル線の過酷さや、シカとの遭遇など、移住者ならではの苦労話も、笑いを交えつつ共感できる内容でした。
「最強のローカルコンビニ」や「知床過去編」といった描き下ろしエピソードは、読み応えがあり、稚内への興味をさらに掻き立てるものでした。
本書は、単なる観光ガイドではなく、移住を真剣に考えている人にとっても参考になる情報が満載です。地方移住に興味がある方はもちろん、北海道の文化や自然に興味がある方にもおすすめです。