最近耳にする「ブルーカーボン」っていったいなに?
みなさまは地球温暖化対策に海藻が一役買っているのをご存知ですか?
今回は“おいしいだけじゃない”海藻パワーの知られざる意外な一面をご紹介します。
また夏休みの自由研究にもおすすめな「海藻標本」についてもご紹介します。
地球温暖化として、森林を活用した“グリーンカーボン”は有名だと思います。
みなさまは“ブルーカーボン”というものがあるのをご存知でしょうか?
実は海藻も、地球温暖化の対策に役立っているんです。
普段の食卓で食べる海藻の“おいしいだけじゃない”意外な一面をご紹介します。
知ってた?CO₂を吸収する「海藻」の知られざるパワー
実は、二酸化炭素吸収源の1つとして地球温暖化抑制の観点から注目されているものが海にもあるんです!
その名も「ブルーカーボン」。
2023年8月には、ブルーカーボン推進のための国際パートナーシップ(IPBC)において、
環境省として正式に加盟するなど、国単位で取り組みが進んでいるんです。
ブルーカーボンの仕組み
海藻がCO₂を吸収し、
炭素として海底に固定されること(=ブルーカーボン)で
温暖化対策につながっています。
ブルーカーボン生態系
ブルーカーボンをつくる海洋植物が生育している群落をブルーカーボン生態系と呼びます。
ブルーカーボン生態系には4種類あります。
海草
海中で花を咲かせ種子によって繁殖し、海中で一生を過ごすアマモなどの海産種子植物。
比較的浅いところに多く、海底深くに生育することはありません。
海藻
海で生活する藻類。
胞子によって繫殖します。
海藻の根は栄養吸収のためではなく、岩に固着するためのもので、
葉色によって緑藻・褐藻・紅藻の3種類に分けられます。
私たちに一番身近なブルーカーボン生態系ですね。
マングローブ林
熱帯や亜熱帯の河口付近など、
河川水と海水が混じりあう汽水域に生息する樹木。
国内では鹿児島県以南の海岸に分布しています。
干潟
干潮時に干上がり、満潮時には海面下に没する
潮間帯において砂質または砂泥質の浅場が広がっている場所。
河川や沿岸流によって運ばれてきた土砂が、海岸や河口部などに堆積し形成されます。
干潟もCO₂を吸収しているなんてびっくりですよね?!
自由研究におすすめ!海藻を使った「海藻標本」とは?
みなさまは「海藻標本」というものをご存知でしょうか?
実は、普段食べているわかめなどで簡単に作ることができるんです!
自由研究や食を通じた教育にもおすすめの海藻標本のつくり方をご紹介します。
海藻標本 つくり方
①砂浜に打ちあがった海藻を採集する。
(市販の海藻サラダを水で戻しても使用できます)
②真水でよく洗い、砂やごみをしっかりと落とす。
③バットに水を張り、その水中っでハガキなどの耐水紙に好みのデザインに海藻を乗せる。
④デザインを崩さないようにゆっくりと紙を自ら持ち上げ、
傾けて水を切る。
⑤下から、段ボール→新聞紙→標本→
さらし布またはクッキングシート→新聞紙→段ボールの順で挟み、
風通しの良い場所で一晩程度放置して乾かす。
⑥1~3日放置して、乾いたら完成!
紙には海藻の体から出る成分でくっつきます。
いかがでしたでしょうか?
今回は海藻の持つ地球温暖化防止の力と海藻標本の作り方についてご紹介しました。
みなさまも知らない情報が多かったのではないでしょうか。
普段何気なく食べている、美容や腸活に効果のある海藻の意外なパワーを通して地球温暖化を緩和できれば、
この夏の酷暑が和らぐ日も夢ではないのかもしれません…