2024年9月2日、NHK出版より「南の琳派 田中一村カレンダー 2025」と「卓上 田中一村 カレンダー 2025年」の2種類が発売されます。
「南の琳派 田中一村カレンダー 2025」は、一村が描いた代表作7点を厳選し、1ヶ月ごとに美しい絵画を楽しむことができます。表紙には、力強い生命感を表現した「不喰芋と蘇鐵」が採用され、1月には一村の父が手を加えた痕跡が残る「菊図」、2月には鮮やかな色彩で描かれた「桜躑躅に赤髭」など、一村の画業の軌跡をたどるようなラインナップとなっています。
一方、「卓上 田中一村 カレンダー 2025年」は、一村の代表作に加え、公募展で初入選した「白い花」や、奄美の熱帯魚を描いた横長構図の作品など、様々な構図の作品を収録。さらに、一村が幼少期を過ごした栃木・東京・千葉、奄美にたどり着くまでの旅先での作品、そして生涯を賭して表現した奄美の作品と、一村の多岐にわたる画業を垣間見ることができます。
両カレンダーは、田中一村記念美術館、大島紬美術館、東京都美術館・田中一村展、NHK出版のECサイト、Amazonのほか、全国の主要書店で購入可能です。
田中一村は、明治41年7月22日に栃木県で生まれ、幼い頃から絵画の才能を発揮していました。東京美術学校に入学するも、わずか2ヶ月で中退し、その後、奄美大島に移住。奄美の自然と文化に魅了され、独自の画風を確立しました。一村は、奄美の自然を生き生きと描き、そこに息づく生命の力強さを表現しました。
一村の作品は、現在でも多くの人を魅了し続けています。2025年版カレンダーは、一村の作品を通じて、奄美の豊かな自然と文化に触れ、その美しさを再認識する機会となるでしょう。
田中一村の作品は、奄美の自然を写実的に描きながらも、そこに生命の息吹を感じさせる、独特な魅力があります。色彩の鮮やかさ、構図のバランス、そして一筆一筆に込められた力強さは、見る者を圧倒するほどの存在感を放ちます。
特に印象的なのは、一村が奄美に移住後、奄美の自然と文化に深く触れて描いた作品です。奄美の植物や動物、そしてそこに暮らす人々の姿を、一村は独自の視点で捉え、絵画の中に表現しました。
2025年版カレンダーは、一村の代表作だけでなく、あまり知られていない作品も収録されています。一村の画業の多様性を感じることができる貴重な機会です。
カレンダーを通して、一村の芸術世界に触れ、奄美の自然と文化の美しさに改めて気づかされることでしょう。