9月27日、東京・シアターHにて、舞台『前田慶次 かぶき旅 STAGE&LIVE ~肥後の虎・加藤清正編~』が開幕した。人気漫画『前田慶次 かぶき旅』(原作:原哲夫・堀江信彦、作画:出口真人)を舞台化した本作は、戦国時代の傾奇者・前田慶次の生き様を描く。主演を務めるのは、人気グループTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEのRIKU。彼は主人公・前田慶次を熱演し、ゲネプロでは自身が作詞に参加したもう一つの主題歌「FIGHT FOR LOVE」も初披露された。
本作は、慶次の奔放な生き様や、加藤清正との出会いを、ダイナミックな殺陣と和太鼓を融合させたロックな演出で表現。共演には、加藤清正役を白又敦、狂言回し役を平野良、そして松井勇歩、大崎捺希、松田岳など、2.5次元舞台で活躍する実力派キャストが名を連ねる。さらに、田中しげ美、鼓太郎、遥りさ、TETO、両國宏、飛龍つかさ、須賀貴匡、モロ師岡、川﨑麻世といった、各ジャンルで活躍するベテラン俳優陣も加わり、豪華な布陣となっている。
RIKUは、歌声とダンスで慶次の自由奔放な生き様を見事に表現。回転舞台を使った迫力ある演出や、愛馬・松風の活躍、楽曲とアクションが融合した見どころも満載だ。さらに、LDH発のパフォーマンス集団RAG POUNDの参加も話題で、戦国時代とダンスパフォーマンスの融合が新感覚の歴史舞台を作り上げている。
物語は、慶次が豊臣秀吉から「生涯傾奇ご免」の御免状を与えられる場面から始まる。慶次は命がけで自らの信念を貫き通し、様々な出会いや出来事を経て成長していく。本編後には、各キャラクターのテーマソングを披露するライブパートも用意されており、作品の世界観を余すことなく楽しめる構成だ。
ゲネプロ後の囲み取材会には、RIKU、白又敦、平野良、川﨑麻世、演出の加古臨王が登壇。RIKUは慶次の魅力を語り、共演者からは、座長としてのRIKUの人柄を称賛する声が上がった。特に、川﨑麻世は、稽古中のRIKUの可愛らしいエピソードを披露し、和やかな雰囲気に。また、RIKUが作詞に参加した「FIGHT FOR LOVE」は、慶次の生き様を力強く歌い上げる楽曲で、本編とミニライブで披露される。
RIKUは会見の最後に、作品への自信と熱い思いを語った。東京公演は9月27日から10月6日、大阪公演は10月31日から11月4日まで上演され、Huluでの独占配信も決定している。チケットは好評発売中だ。
舞台『前田慶次 かぶき旅』を観劇し、その圧倒的なスケールとエンターテイメント性に心を奪われた。THE RAMPAGEのRIKUが演じる前田慶次は、まさに漫画から飛び出してきたかのような存在感で、彼の歌声とダンス、そして表現力によって、慶次の自由奔放さ、そして揺るぎない信念が見事に表現されていた。
単なる歴史劇ではなく、和太鼓とロックサウンド、そしてダイナミックな殺陣が融合した演出は斬新で、戦国の世の熱気とエネルギーが舞台全体から伝わってきた。回転舞台の巧みな活用や、登場人物たちの心情を歌で表現する演出は、舞台ならではの醍醐味と言えるだろう。RAG POUNDのパフォーマンスが加わったことで、さらに作品に現代的なスパイスが加えられ、歴史と現代が融合した新しいタイプの舞台作品として完成度が高かった。
豪華なキャスト陣も大きな魅力の一つ。白又敦演じる加藤清正との掛け合いは、息詰まる緊張感と、同時に友情を感じさせる場面もあり、二人の関係性が物語に深みを与えていた。他のキャストも、それぞれのキャラクターを丁寧に演じ、舞台全体を盛り上げていた。
特に印象的だったのは、本編後のライブパート。各キャラクターのテーマソングが、物語の余韻を残しつつも、新たな高揚感を与えてくれた。RIKUが作詞に参加した「FIGHT FOR LOVE」は、力強いメロディーと歌詞で、慶次の生き様を改めて印象付けるものだった。
全体として、『前田慶次 かぶき旅』は、歴史、音楽、ダンス、そして俳優たちの演技が三位一体となった、非常に完成度の高いエンターテイメント作品だった。歴史に興味がない人でも十分楽しめる内容であり、多くの人々に感動と興奮を届ける力を持っていると感じた。Huluでの配信も決定しているので、劇場で観劇できなかった人も、ぜひこの作品を体験してもらいたい。