数々のダイエットに挫折してきた経験を持つ、食べて痩せる料理男子。彼が20kgの減量に成功した独自のダイエット法が、書籍『一生スリムをキープ! ストレス0% 食べ痩せダイエット』として9月3日に発売されました。本書は、ダイエットを「糖質という敵を避けながら進むゲーム」と捉え、ストレスなく続けられる方法を提案しています。
これまで、様々なダイエット方法が提唱され、人によって推奨される内容も大きく異なり、迷ってしまう人も少なくないでしょう。「糖質制限」「脂質制限」「カロリー制限」など、それぞれに有効な側面がありますが、著者はこれらの方法を混ぜ合わせるべきではないと主張します。
本書では、著者が成功した方法として、「一つの方法に徹底的に従うこと」を強調。様々な情報を鵜呑みにするのではなく、ある特定のダイエット法を信じて徹底的に実践することで、初めて効果を実感できるといいます。これは、筋トレで成果を上げる方法にも通じる考え方です。
本書の中核となるのは、「糖質オフ」の考え方です。小麦粉や白砂糖を避け、低糖質な食材を選ぶことで、罪悪感なく食事を楽しめます。具体的には、31種類の低糖質レシピが紹介されており、中にはYouTubeで500万回以上再生された人気のスイーツレシピも含まれています。
例えば、紹介されているティラミスは、糖質の少ない生クリームとクリームチーズを混ぜるだけで作れる手軽さが魅力です。生クリームは、乳脂肪分のみを取り出したもので低糖質であることを解説、砂糖の代わりに糖質ゼロシュガーを使用することで、ダイエット中でも甘いスイーツを堪能できることを示しています。
本書は、挫折経験者に向けたメッセージと、分かりやすいレシピ、そしてQ&Aセクションで構成されています。自身のダイエット遍歴や成功への道のりを赤裸々に語ることで、読者に共感を呼び起こし、モチベーションを維持するためのサポートも万全です。初心者にも取り組みやすい内容で、ダイエットに真剣に取り組みたいと考えている方にとって、非常に有益な一冊となっています。
書籍には、ダイエットの心得6か条、ゲーム形式のダイエット方法、低糖質レシピ、よくある質問への回答、著者のダイエット遍歴、1日の食事例、そして励ましとなる名言集などが収録されています。充実した内容で、ダイエットの成功を目指したい全ての人をサポートします。
KADOKAWAから出版され、定価は1,540円(本体1,400円+税)。224ページの四六判で、ISBNは978-4-04-607042-5です。著者である食べて痩せる料理男子のYouTubeチャンネル(@tabeyasekun)とX(@tabeyasekun)でも情報発信を行っています。
『一生スリムをキープ! ストレス0% 食べ痩せダイエット』を読み終えて、まず感じたのは、著者の食べて痩せる料理男子さんの誠実さでした。数々のダイエット失敗談を赤裸々に語り、読者への共感と信頼を勝ち取っています。 単なるレシピ本ではなく、ダイエットにおける心構えや、挫折からの立ち直り方まで丁寧に解説されている点も大きな魅力です。
特に印象的だったのは、ダイエットを「ゲーム」に例えたアプローチです。複雑な計算や厳しい制限ではなく、糖質という「敵」を避けるというシンプルなルールで、ダイエットを継続しやすいように工夫されています。この発想の転換は、ダイエットに疲れてしまった人にとって、大きな救いになるのではないでしょうか。
レシピについても、非常に実践的です。自炊経験ゼロの人でも簡単に作れるように工夫されている点や、YouTubeで人気のスイーツレシピが掲載されている点は、モチベーション維持に大きく貢献すると思います。写真も美しく、見ているだけでも楽しくなります。低糖質でありながら、おいしさも妥協していない点が素晴らしいですね。
本書全体を通して、著者の「ダイエットは我慢することではない」というメッセージが強く伝わってきました。無理な食事制限ではなく、楽しみながら健康的に痩せる方法を提示することで、読者に安心感を与えていると感じます。
ただ、本書の方法は、全ての読者に効果があるとは限りません。個人の体質や生活習慣によって、結果に違いが出るのは当然です。しかし、本書は具体的な方法だけでなく、ダイエットにおけるメンタル面へのアプローチも重視しているため、成功への道筋を示唆してくれるでしょう。
全体として、非常に読みやすく、かつ実践的な内容で、ダイエットに悩んでいる方にとって、大きな助けとなる一冊だと思います。 糖質制限に興味がある人、ダイエットに挫折した経験がある人、そして、楽しく健康的に痩せたいと考えている人全てに、強くおすすめしたいです。 自分自身のダイエットにも活かしていきたい、そう思わせる力のある本でした。
ただし、医療的な専門知識に基づいたものではないので、医師や専門家への相談も必要であることは念頭に置いておくべきです。本書は、あくまで一つの成功例であり、全ての読者が同じ結果を得られるとは限らないことを理解しておくべきでしょう。 しかし、その実践的な内容と共感できる著者の言葉は、ダイエットを始める、あるいは継続する上での強い味方になってくれるでしょう。