万年筆インクブームの波に乗り、再び注目を集めているガラスペン。その魅力を余すことなく伝授する決定版ガイドブック『もっと好きになるガラスペンとインクの本』(グラフィック社刊)が、2024年10月に発売されます。
本書の著者は、6年間に渡りガラスペンを収集してきた武田健氏。本書では、氏の膨大なコレクションから厳選された129本のガラスペンを、動物、食べ物、自然など様々なモチーフ別に紹介。それぞれのペンの構造やしくみ、ペン先の形状による線の太さの違いなど、ガラスペンの基礎知識を丁寧に解説しています。初心者にはもちろん、既にガラスペンを使っている愛好家にとっても、新たな発見がある一冊でしょう。
ガラスペンの選び方、使い方、そして何より楽しみ方を網羅した本書は、まさにガラスペンとインクの世界への完全ガイド。インクのつけ方や書き方、洗い方といった基本的な手順はもちろん、ペンの持ち方といった細かい点にも言及。初めてガラスペンを使う方でも安心して実践できるよう、分かりやすく解説されています。
さらに、ガラスペンと相性の良いインクについても詳しく解説。特にラメ入りのインクに焦点を当て、カナダの文房具ブランド「FERRIS WHEEL PRESS」のインクなど、魅力的なインクの数々を紹介しています。また、グラデーションで文字を書く方法や、オリジナルのインク見本帳やインクカードを作るレッスンなど、実践的なテクニックも満載。単に書くだけでなく、創造性を刺激する様々なアイデアが提案されています。
本書では、ガラスペンをより一層楽しむための周辺アイテムも紹介。ドリログ、iro-utsushi、hocoroなど、魅力的なアイテムが多数登場します。さらに、ガラスペンの工房を訪れたレポートや、オリジナルインクの作り方なども掲載。ガラスペンの世界を多角的に楽しめる構成となっています。
目次を見ると、PART1ではガラスペンの特徴、使い方、タイプ別の紹介を網羅。PART2では、ガラスペンに合うインクの種類やラメインク、顔料インクなどを解説。そしてPART3では、周辺アイテムの紹介や、なぞり書き、グラデーション、インクカード作りなど、様々な楽しみ方を提案しています。まさにガラスペン愛好家のための、充実した内容となっています。
武田健氏は、TBSテレビ『マツコの知らない世界』にも出演した万年筆インクの専門家。その豊富な知識と経験に基づいた本書は、ガラスペンとインクの世界を深く理解し、楽しむための最高のガイドとなるでしょう。本書を通して、あなたもガラスペンとインクの世界にどっぷりと浸かってみませんか?
『もっと好きになるガラスペンとインクの本』を読み終え、筆を置く手を思わずためらってしまうほど、その魅力に引き込まれました。単なるガラスペンの解説書ではなく、著者の熱い想いが感じられる、まさに「愛」に満ちた一冊と言えるでしょう。
本書の最大の魅力は、129本ものガラスペンの紹介にあります。写真だけでなく、それぞれのペンの構造や特徴、書き味などが丁寧に解説されているので、まるで実物を見ているかのような臨場感があります。それぞれのペンに込められたデザインやモチーフへの解説も興味深く、ひとつひとつに物語があるかのように感じました。
特に、ラメ入りのインクを使ったグラデーションの文字の書き方や、オリジナルのインク見本帳を作る方法などは、実践的なヒントが満載で、すぐにでも試してみたくなるほど。これまではただ書く道具としてしか考えていなかったガラスペンですが、本書を読むことで、創造性を刺激する素材として捉えることができるようになりました。
また、著者の武田健氏の万年筆インクへの情熱が、本書全体から伝わってくるのも素晴らしい点です。単なる知識の羅列ではなく、氏の経験や考え方が随所に散りばめられており、読者と共感できる部分が多くありました。『マツコの知らない世界』での活躍も納得できるほど、氏の万年筆、そしてガラスペンへの深い愛情を感じることができました。
初心者の方にはもちろん、既にガラスペンを使っている方にも、新たな発見や楽しみ方が見つかる一冊だと思います。ただ書くだけでなく、自分だけのオリジナル作品を作る楽しさを教えてくれる本書は、ガラスペン愛好家にとって、バイブル的存在になるのではないでしょうか。
個人的には、FERRIS WHEEL PRESSのインクを使った作品作りに挑戦してみたいと考えています。本書で紹介されている様々なインクを試して、自分だけの表現方法を見つけていく過程も、きっと楽しい時間になるでしょう。これからガラスペンを始めようと考えている方、もしくは、もっとガラスペンの世界を深く知りたいと考えている方、ぜひ本書を手にとって、その魅力を体感してみてください。きっと、あなたもガラスペンとインクの虜になるはずです。