株式会社KADOKAWAより、9月26日に発売された『ずっと一緒にいられたら』(著者:小菊えりか)が、大きな注目を集めています。本書は、SNSで13万人を感動させた『あなたがいなくなっても』シリーズをベースに、加筆修正を加え書籍化された作品です。
物語の中心となるのは、気持ちを表現するのが苦手な優しいおじいさんと、そんなおじいさんを心から愛するおばあさん。二人の間に生まれる小さなすれ違いや、日々の温かいやりとり、そして孫娘・さつきからのアドバイスによって、おじいさんが新たなことに挑戦する姿が描かれています。
本書の魅力は、長年連れ添った夫婦の静かで穏やかな日常の中に、深い愛情と揺るぎない絆が感じられる点です。言葉にしなくても伝わる二人の信頼関係、時と共に深まる愛情の表現は、読者にじんわりと温かい気持ちを与えてくれます。
また、本書には、書籍化にあたって描き下ろされた48ページものイラストが収録されています。これらのイラストは、物語の雰囲気をさらに豊かにし、二人の穏やかな日々をより鮮やかに彩っています。A5判、144ページというボリュームも、じっくりと二人の世界に浸りたい読者にとって嬉しいポイントと言えるでしょう。
著者である小菊えりか氏は、様々なジャンルのオリジナル作品を手掛けるクリエイターです。KADOKAWAとめちゃコミックの協業レーベル「めちゃコミック×LScomic」の第1弾である『あなたのすべてを奪いたい』の作画も担当しており、幅広い表現力を持つ方として知られています。創作活動の場として、好みの喫茶店を利用するなど、独特のこだわりも持っています。
本書は、Amazon.co.jpにて限定特典として描きおろしイラストデータの配信も行っています。この機会に、心温まる夫婦の物語『ずっと一緒にいられたら』を手に取ってみてはいかがでしょうか。
『ずっと一緒にいられたら』は、単なる恋愛小説や家族小説の枠を超えた、普遍的な愛と絆を描いた作品です。SNSで話題になっただけのことはあり、淡々とした文章の中に、深い愛情がにじみ出ている点が印象的でした。
特に、言葉で表現するのが苦手な登場人物たちの感情表現は、繊細で巧みに描かれており、読者は彼らの心情に自然と共感できます。言葉にならない思い、言葉以上に深い愛情、それらは読者の心に深く響き、多くの人の涙を誘った理由がよく分かります。
また、本書は、日常の些細な出来事や、夫婦間の小さなすれ違いといった、普遍的なテーマを通して、読者に温かい余韻を残してくれます。現代社会において、このような穏やかな幸せを描いた作品は、疲れた心を癒すオアシスのような存在と言えるでしょう。
描き下ろしイラスト48ページの収録は、贅沢な付録と言えるでしょう。イラストを見るだけで、物語の世界観にさらに没入でき、読み終わった後も、その余韻に浸っていられます。
全体を通して、本書は、現代社会に生きる私たちに、大切なものを見つめ直す機会を与えてくれる、そんな力を持つ作品だと感じました。心に響く物語を探している方、癒やしを求めている方、そして、大切な人と過ごす時間について考えたい方々に、強くおすすめしたい一冊です。
Amazon限定の描きおろしイラストデータも魅力的です。書籍を購入して、デジタルでも物語の世界観を楽しめるのは嬉しいサービスですね。この特典も、本書の価値を高める一因となっていると言えるでしょう。