田名網敬一が贈る「おもしろブック」!75年の時を超えた集英社の傑作が蘇る
集英社「少年少女おもしろブック」創刊75周年を記念し、世界的アーティスト田名網敬一がアートディレクションを手掛けた書籍が発売。山川惣治や杉浦茂、赤塚不二夫ら巨匠の作品を、田名網敬一独特の世界観で再構築した、コレクター必見の一冊です。限定販売や関連イベント情報もご紹介。
田名網敬一が贈る「おもしろブック」!75年の時を超えた集英社の傑作が蘇る
集英社が1949年に創刊した雑誌「少年少女おもしろブック」。その創刊から75年の時を経て、世界的アーティストの田名網敬一氏がアートディレクションを手掛けた書籍『田名網敬一 おもしろブック』が、集英社マンガアートヘリテージより発売されました。
田名網敬一氏は、「PLAYBOY 日本版」の創刊時アートディレクターや、集英社の様々な雑誌・書籍のデザインを手掛けてきた人物です。本書では、デザインだけでなく企画にも携わり、「これがおもしろい!」と感じたものを集めて編纂しています。
本書の魅力は、往年の名作を田名網敬一氏の世界観で蘇らせた点にあります。B5判で出版された「おもしろブック」の連載作品から、山川惣治氏の『少年王者』と杉浦茂氏の『猿飛佐助』を原寸大で再録。さらに、赤塚不二夫氏と吉勝太氏による、赤塚マンガの主要キャラクター総出演の新作マンガも掲載されています。英文も併記することで、海外の読者にもその魅力を伝える工夫が凝らされています。
収録内容は、マンガだけでなく、アート、ファッション、音楽、文学、旅、料理、占いなど多岐に渡り、様々な年代のクリエイターとのコラボレーションも実現しています。例えば、朝吹真理子氏、前橋汀子氏、坂田明氏×いしいしんじ氏、庄司夏子氏など、多彩なクリエイターが参加しています。
また、田名網敬一氏の作品だけでなく、1966年に自費出版されたアーティストブック『田名網敬一の肖像』をもとに、異なるページのイメージを活版平台印刷機で特色印刷し組み合わせた『田名網敬一の肖像/再訪』も収録。田名網敬一氏の芸術性の高さを改めて感じられる作品です。
さらに、国立新美術館での回顧展「田名網敬一/記憶の冒険」にあわせて発売された『TTT / The Tanaami Tarot』の付録バージョンも収録。大アルカナ22枚でタロット占いが楽しめる、嬉しい特典付きです。
本書は、集英社創業100周年を記念して刊行される一冊。高発色UVインクを用いて、マジカルでビビッドな色を表現することで、田名網敬一氏のエネルギーがダイレクトに伝わってくるような仕上がりになっています。
販売は、国立新美術館の特設ショップ、集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリー、蔦屋書店の一部店舗での限定販売となります。全国の一般書店での販売はありませんので、ご注意ください。
集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリーでは、本書の発売にあわせて、「田名網敬一 おもしろブックWORLD」展も開催されます。田名網敬一氏の作品世界を、より深く知りたい方は、ぜひ足を運んでみてください。
田名網敬一氏のアートディレクションによる『おもしろブック』は、単なる復刻版ではなく、現代においても新鮮で刺激的な一冊に仕上がっています。75年前の雑誌をベースに、現代の感性と技術を融合させたことで、往年の名作が新たな魅力を放っています。
特に、山川惣治氏や杉浦茂氏といった巨匠の作品が、田名網敬一氏の手によって現代によみがえった点は注目に値します。それぞれの作家の個性を尊重しながら、田名網敬一氏独自のフィルターを通して再構築された作品群は、懐かしさの中に斬新さを感じさせ、見るものを魅了します。
赤塚不二夫氏と吉勝太氏による新作マンガも、本書の魅力を高めています。赤塚マンガの主要キャラクターたちが、田名網敬一氏の世界観の中でどのように表現されているのか、ファンならずとも興味深いところです。
また、本書には、アート、ファッション、音楽、文学、旅、料理、占いなど、多岐にわたるコンテンツが収録されています。これは、田名網敬一氏が単に過去の作品を復刻するのではなく、現代の読者にも楽しめるよう、様々な要素を盛り込もうとした証でしょう。
さらに、田名網敬一氏のインタビューや、1966年に自費出版されたアーティストブック『田名網敬一の肖像』をもとにした『田名網敬一の肖像/再訪』など、貴重なコンテンツも収録されている点も素晴らしいです。これらを通して、田名網敬一氏の芸術家としての軌跡や、その創作に対する情熱を感じることができます。
限定販売という点も、本書の希少価値を高めています。入手困難な書籍であるからこそ、手に入れた時の喜びはひとしおでしょう。田名網敬一氏ファンはもちろんのこと、マンガ、アート、デザインに興味のある方、そして集英社の歴史に興味のある方にも、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
本書は、単なるノスタルジーに浸るだけでなく、過去の遺産を現代に蘇らせることの意義、そして創造性を追求し続けることの大切さを教えてくれる作品と言えるでしょう。田名網敬一氏の圧倒的なエネルギーが、ページをめくる手に伝わってくるような、そんな感覚を味わえる一冊です。